日々のこと

日々思ったことを書いています。

いま、あるもの

 私の「いま、あるもの」の体験です。

 

本屋へ本を買いに行って

「欲しいと思っていた本がない!時間の無駄だった」と思ったことはありませんか?

私は新聞やネットで読んでみたい本を見つけても、ネットでは買わずに、

本屋で現物を手に取って買いたいタイプです。

手に取って買ったほうが、

なんとなくその本に愛着が湧くような気がするんですよね。

 

今日も欲しい本があったので本屋へ行きました。

でも、探している本はやっぱり無い。。

そんなに古い本ではないんだけど、

設置してある在庫検索の機械で探してみたけど、在庫は無し。

 

「せっかく休みの日に化粧して、着替えてきたのに無駄足かぁ、、」と思ったのです。

「でも、、せっかく来たし、面白そうな本とかがあれば買って帰ろう」と思って周りを見渡すと、

休日の午前中にも関わらず、たくさんのお客さんの姿が目に入ってきました。

中腰になりながら真剣な眼差しで本を見つけている女性、

難しい顔で立ち読みしている男性、

楽しそうに本を選んでいる親子、

そして、丁寧にお客さんの話を聞いて対応している店員さん。

本屋なのでさすがに大きな声では話す人はいませんが、

知的好奇心にあふれ、自分の毎日を豊かに過ごしたいという

人間本来が持っている豊かなエネルギーがあるように感じました。

 

不思議なのですが、そんな人々のエネルギーを感じると、

私の心が柔らかくなって、

本屋の外の日差しの暖かさを感じたり、

珍しく赤いセーターを着ていた私に、母が言ってくれた

「今日のセーターの色、素敵ねー。似合ってるね」という言葉や、

その言葉が恥ずかしいけど、嬉しかった気持ちがふっと自分の中から湧き上がってきました。

 

幸せを感じるために「”いま”を意識しましょう」とか

「無いものではなく”あるもの”に目を向けましょう」とよく言われるけど、

私は「無いものは無いでしょう!(怒」とか、

「欲しいものが手に入らなければ意味がないでしょう!(怒」と思っていました。

 

今日の体験も、確かに「欲しい本は無かった」。

でも「いま、そこにあるもの」、

本屋にいた人々のエネルギーや、

春に向かっている暖かな空気、

母親の優しい気持ちに目を向けるだけで気持ちが軽くなり、

あたたかな幸せな気持ちになりました。

 

私は、人生はいつも欲しいものが手に入るわけではないと思っています。

努力しても、欲しいものがすべて、自分が望む通りの形で手に入ることなんて

少ないんじゃないかなと思っています。

でも、欲しいものすべてではないけど、

自分が思った通りの形じゃないかもしれないけど、

幸せなことは自分の周りや自分の心の中にたくさん落ちていて、

私たちに拾って欲しいと願っているのかもしれないなと思います。

そんな幸せを拾って、そのあたたかさを噛み締めることで、

自分の毎日や人生が豊かで愛おしいものになっていくのではないかなぁと思います。

 

これからも、日々のあたたかな幸せを拾うことが出来ますように。

自分の人生を愛することが出来ますように。

 

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